相続相談
相続については、「うちには関係ない」「身内の相続の話はしたくない」などとお考えの方も多いのではないでしょうか? しかしながら、それほどの資産はないと思っている方でも、自宅や預貯金、あるいは生命保険などに思わぬ税金がかかってしまうケースがありますので、相続事前対策を考えることは重要なことです。 また、平成25年度の税制改正において、基礎控除が4割縮小されますので、平成27年1月からの相続では、従来では税金がかからなかった方まで、対象となる可能性が出てきております。 (詳細は「相続税税制改正」のページをご覧ください) ※PCサイト 相続の対策としては大きく分けて次の3つがあります。
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1.相続税対策 |
(1)事前の節税対策 資産の組み換えによる評価対策 贈与等の活用による資産移転 等 (2)申告時の資産評価による対策 有利な評価方法の選択 等 |
2.争族対策 |
(1)事前の対策 遺言書の活用 贈与等の活用による生前分割 等 |
3.納税対策 |
(1)事前の対策 相続税の試算からの必要準備金額の算定 生命保険の活用などによる資金対策 等 (2)申告時の対策 延納・物納の利用 等 |
分類 |
必要書類等 |
摘要 |
枚数 |
登記関連 |
被相続人の略歴等 | |
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被相続人の除籍謄本 | 出生から死亡まで | 2 |
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被相続人の除票(住民税) | 1 |
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相続人全員の戸籍謄本 | 2 |
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相続人全員の住民票 | 2 |
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相続人全員の印鑑証明書 | 2 |
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家系図 | 1 |
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遺言 |
遺言書 | 1 |
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遺産分割協議書 | 1 |
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資産評価 |
給与、退職金の源泉徴収票等 | 1 |
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固定資産税評価証明書 | 2 |
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名寄帳 | 1 |
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不動産登記簿謄本 | 2 |
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公図 | 2 |
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証券、株券または その預かり証 |
1 |
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証券会社の残高証明書 | 1 |
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預貯金残高証明書 | 1 |
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通帳 | 過去3年 | 1 |
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死亡保険金の支払調書 | 1 |
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長期火災保険、 建更契約の保険証券等 |
1 |
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債務評価 |
葬儀費用領収書等 | 1 |
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病院等の領収書等 | 1 |
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借入金の残高証明書 | 1 |
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その他 |
前年の確定申告書 | 被相続人に申告所得があった場合 | |
森林施業計画書等 | 相続財産に森林がある場合 | |
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法人税確定申告書等 | 相続人が経営者であった場合 | |
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金銭消費貸借契約書等 | 金銭を貸している場合 | |
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前回の相続税申告書 | 相続開始前に相続があった場合 | |
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老人医療施設の契約書 | 老人ホーム等に入所していた場合 | |
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不動産賃貸借契約書 | 不動産を貸していた場合 | |
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生前贈与一覧表等 | 生前贈与があった場合 | |
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贈与税の申告書控え | 相続時精算課税の適用を受けている場合 | |
分類 |
届け出書類 |
届け出先 |
期限 |
添付書類 |
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市区町村への 届出 |
死亡届、 死体火葬許可申請書 |
市区町村 | 7日以内 | 死亡診断書 死体検案書 斎場使用料 |
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世帯主変更届 (世帯主が死亡した場合) |
市区町村 | 14日以内 | |||
国民年金 |
被保険者が 死亡したとき |
被保険者資格喪失届 | 市区町村 | 14日以内 | 年金手帳 他 |
遺族基礎年金裁定 請求書など |
市区町村 | ||||
遺族の国民年金の 加入手続き |
市区町村 | ||||
年金受給者が 死亡したとき |
未支給年金請求書 | 市区町村 | |||
厚生年金 |
被保険者が 死亡したとき |
被保険者資格喪失届 | 社会保険事務所 | 5日以内 | |
遺族給付裁定請求書 | 社会保険事務所 | 5年以内 | 年金手帳、戸籍謄本、住民票の写し、所得の証明書 | ||
被保険者の死亡により 遺族の扶養家族の 資格がなくなる場合 遺族の国民年金の 加入届 |
市区町村 | ||||
年金受給者が 死亡したとき |
年金受給権死亡届 | 社会保険事務所 | 10日以内 | 年金証書、 死亡を証明する書類 |
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未支給年金請求書 | 社会保険事務所 | すみやかに | 年金証書、 死亡を証明する書類、戸籍謄本、住民票の写し |
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国民健康保険 |
被保険者が 死亡したとき |
被保険者死亡届 | 市区町村 | 14日以内 | 国民健康保険証 |
葬祭費請求書 | 市区町村 | 2年以内 | 国民健康保険証 葬儀社の領収証または 会葬御礼のはがき |
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高額療養費の請求 (高額の療養費があった場合) |
市区町村 | 2年以内 | |||
健康保険 (サラリーマンなど) |
被保険者が 死亡したとき |
被保険者資格喪失届 | 社会保険事務所 または健康保険組合 |
5日以内 | 健康保険証 |
埋葬費請求書など | 社会保険事務所 または健康保険組合 |
2年以内 | |||
被保険者の死亡により 遺族の扶養家族の 資格がなくなる場合 遺族の国民健康保険の 加入届 |
市区町村 | 14日以内 | |||
高額療養費の請求 (高額の療養費があった場合) |
社会保険事務所 または健康保険組合 |
2年以内 | |||
労災保険 |
業務上、 通勤途上災害 で死亡したとき |
各種届出 | 労働基準監督署 | ||
生命保険 |
死亡保険金請求書 | 保険会社 | 2年以内 | ||
免許証 |
所轄警察署 | すみやかに | |||
自動車 |
名義変更 | 陸運局事務所 | 15日以内 | ||
公共料金 |
名義変更 | NTT,電力会社、 水道局、ガス会社 |
すみやかに | ||
クレジットカード |
名義変更 (カードの形態によっては死亡保険金が付帯しているものもあります。) |
カード会社 | すみやかに |
質問1 相続税はすべての財産にかかるのですか? |
有形・無形にかかわらす、一部の非課税財産を除いてほとんどの財産が相続税の対象になります。 ◎ 相続税のかからない財産(非課税財産)の例 ・ 生命保険金、死亡退職金の一部(500万円×法定相続人の数) ・ 墓所や仏壇、仏像等(骨董品や投資目的で所有しているものを除く) ・ 公共事業用財産 ・ 相続税の申告期限までに国等に贈与した財産 ☆ こんな財産は相続税の対象になります! ・ 死亡退職金、亡くなった人が負担していた死亡保険金など(みなし相続財産) ・ 死亡前3年以内に贈与された財産(法定相続人に対してのもの) ・ 相続時精算課税の適用を受けて贈与された財産 ・ 生前一括贈与を受けたが、贈与税の納税猶予の特例を受けた農地等 ・ 家族名義で作成された預貯金等で実質的に被相続人に係るもの(名義預金) |
質問2 相続税はいくらぐらいの財産を持っていると対象になるのですか? |
正味の財産額が、基礎控除額より大きいと税金が出る可能性があります。 ※正味の財産額=遺産(みなし相続財産等を含む)、非課税財産、葬儀費用、債務などを引いたもの ※基礎控除額= 5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数) ※平成27年1月1日からの相続では、3000万円+(600万円×法定相続人の数) |
質問3 相続税の申告と納付はいつもまでにすればよいのですか? |
相続の開始があったことを知った日(通常は、被相続人が亡くなった日)の翌日から10ヶ月以内に申告・納付しなければなりません。 また、被相続人に係るその年度の所得税・消費税の申告納付は4ヶ月以内です(準確定申告)。 |
質問4 相続時にもめないように、生前に分割を決めたいのですが? |
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当事務所のコンサルティング事例も参考のひとつです。 Q.私(親)には2人の子供(長男・長女)がおります。現在は、私名義の土地・建物に長男夫婦と住んでおり扶養になっています。長女は結婚してお嫁にいっています。長男に土地・建物を引き継がせて、長女には私の預金を引き継いでもらいたいと思っています。現在は仲が良い二人ですが、将来のことはわからないので心配です。
A.早めに生前贈与を行うことを提案しました。親御さんが、意思を明確に伝えることができると、話し合いがスムーズにいくケースが多いからです。 長女の方は、将来の土地建物よりも、現在の現金の方が希望であることもわかりました。 そこで、長男への土地建物を引き継がせるという遺言を作成。 長女には、相続時精算課税制度を活用し、預金1,000万円を贈与税ゼロで贈与し、その代わりに遺留分の放棄をしてもらいました(家庭裁判所にて)。 財産7,000万円の長女の遺留分は1,750万円ですが、住宅ローンや子供の進学など、将来の遺留分額より現在の現金1,000万円の方が、長女の方にとって有用であることにお互い納得の上で、実行いたしました。 こちらのご家族は、仲が良くスムーズな話し合いができた事例でした。 |
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