報徳訓B
子孫の相続は、夫婦の丹精に在り
現代社会を形造っている人々は、それぞれの精神を受け継ぐべき子孫について大きな義務と、それに伴う期待をもっております。 各個人の心を受け継ぐ、或いは家を継ぐ、引いては国家社会、人類歴史の使命を継ぐべき若人達の進歩発展をいうものは、これ一口に一円融合の精神をもって成される事であります。 その基礎となるべき人造りの根本は、天命により授かった子供への両親の行状品行に他なりません。
二宮先生の道歌より
昔まく木の実大木(おおき)となりにけり 今まく木の実のちの大木ぞ 良き後継者を残すにはそれ相当の必然性を必要とするでしょう。 その根本を先生は、
天地(あめつち)の和して一輪ふく寿草 咲けやこの花幾世(いくよ)ふるとも
と、和の重要さをといておられます。 |
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